小説
今年の京都大学SF・幻想文学研究会が夏コミで頒布するWORKBOOK110号は、「バカミス列伝」です。 自分も何本か寄稿させていただきました。 その中で「なぜSF研でバカミスなのか」という題で序文を書かせていただきましたので、宣伝を兼ねてその序文だけ、…
非日常的なものと化してしまった性生活、とりわけ婚姻関係の枠外における性生活は、昔の農民にみられた素朴な有機的生活の循環からいまや完全に抜け出ている人間を、なおも一切の生命の根源たる自然へとつなぎとめうるただ一つの絆となるにいたったのである…
今日の資本主義的経済組織は既成の巨大な秩序界(コスモス)であって、個々人は生まれながらにしてその中に入りこむのだし、個々人(少なくともばらばらな個人としての)にとっては事実上、その中で生きねばならぬ変革しがたい鉄の檻として与えられているも…
『白馬のお嫁さん』(庄司創)の最終三巻を読んだ。 良いSFラブコメだった。 庄司創作品ということもあって頭でっかちなのだけれど、『勇者ヴォグ・ランバ』あたりに比べると今作は良い感じに肩の力が抜けている。 ただ、あっという間に終わってしまった感じ…